SNSマーケティングをアウトソーシングした場合の費用相場は?外注前に知っておきたい基本知識を解説
昨今においては、個人・企業を問わず、多くの人が利用しているSNS。運用方法によってはコストをかけずにリーチ数を伸ばせることから、SNSマーケティングの実施を視野に入れている企業も多いのではないでしょうか。
しかしながら、社内のナレッジやリソースが不足しているケースも少なくありません。こうした状況もあり、注目されているのがSNS運用代行サービスです。
本記事では、費用相場から業者の選び方まで、外注前に知っておきたいSNS運用代行サービスの基本知識を解説します。
SNS運用代行サービス業者に依頼できる作業範囲
ひと口にSNSマーケティングと言っても、さまざまな工程があります。まずは、SNSマーケティングの基本的な工程について理解した上で、自社の状況と照らし合わせて、外注業者に依頼する作業範囲を明確にしましょう。
SNSアカウントの作成・運用
SNSアカウントの新規作成や、作業範囲を指定した既存アカウントの運用代行です。
市場リサーチ
競合他社のSNSアカウントや、ユーザーに好まれる投稿内容の傾向などを調査します。
企画立案
投稿の構成案作成や、キャンペーンの企画立案などといった戦略策定です。自社が掲げる目的とイメージの相違がないか、入念な打ち合わせが必要になります。
コンテンツの作成
SNSアカウントで投稿するテキストや画像コンテンツの作成です。
SNS投稿
作成したコンテンツを指定のSNSで投稿します。日時の指定も可能である場合が多いです。
コメント・DM対応
投稿に寄せられたコメントや、運用アカウント宛てのDMの返信対応です。業者によっては、24時間以内に返信を行うなどのオプションも依頼できます。
トラブル対策
自社のイメージダウンにつながる、または炎上リスクのある内容がコメントされていないかなど、アカウント周りの情報を監視する業務です。自社の営業時間外にトラブルが発生した場合に備え、応急措置まで含んで依頼するケースもあります。
アカウント分析
各SNSで公式に搭載されている分析機能や、サードパーティ製の分析ツールを用い、SNSアカウントの情報を分析します。分析結果は、定例会議やレポートで提出されることが多いです。
広告運用
SNS広告の出稿と運用を行います。広告の内容によっては、キャンペーン企画の立案や、インフルエンサーマーケティングのマネジメントを併せて依頼するケースもあります。
SNSマーケティングの運用代行で依頼できる作業内容は、業者によって異なります。自社のナレッジやリソースを踏まえて、どの工程を任せるべきか、慎重な判断が必要です。
SNS運用代行サービスの費用相場まとめ
SNS運用代行サービスの費用相場は、業者や依頼内容によって変動します。以下に参考例をまとめますので、参考にしてみてください。
<費用相場(月額)> | ~10万円 | 20~30万円 | 40万円~ |
<作業範囲> | ・コンテンツの作成 ・投稿の代行 | ・目的の設定 ・戦略・企画の立案 ・コンテンツの作成 ・投稿の代行 ・コメント・DM対応 ・運用レポートの提出 ・定例会議の実施 | ・目的の設定 ・戦略・企画の立案 ・コンテンツの作成 ・投稿の代行 ・トラブル対策 ・コメント・DM対応 ・アカウント分析 ・運用レポートの提出 ・広告運用結果のレポート提出 ・定例会議の実施 |
マーケティング企業やフリーランスのマーケッターなど、依頼先の形態によっても費用相場が変動します。
SNSマーケティングを外注するメリット・デメリット
SNSマーケティングを外注することで、より効果的かつ効率的なSNSアカウントの運用ができるため、多くの企業が取り入れています。とはいえ、メリットだけではなく、もちろんデメリットもありますので、その両面をしっかり理解しておきましょう。
SNSマーケティングを外注するメリット
SNSマーケティングを外注することには、次のようなメリットがあります。
専門家に依頼することで期待値が高まる
SNS運用代行サービスを提供する業者は、常に最新のSNSマーケティング戦略や手法を知っています。SNSのビジネス活用で成果を上げるためのノウハウや経験を保持しているため、自社で運用するよりも成果が上がりやすいというメリットがあります。また、社内スタッフでは思いつかないような、新しいアイディアや視点を手に入れることもできます。
人的リソースの削減
SNSマーケティングを外注することで、兼務によるオーバーワークの可能性や、新たな従業員を雇用する必要がなくなります。SNSアカウントを自社で運用するとなれば、当然ながらそれなりの時間と手間が発生します。宣伝や集客に効果的なSNSですが、本業が疎かになってしまうようでは本末転倒です。
炎上リスクの回避
SNSアカウントを運用するにあたって、注意したいのが情報漏洩や炎上、アンチコメントによる企業イメージの低下などのリスクです。SNSマーケティングの専門家に業務を委託すれば、こうしたリスクを回避できます。24時間体制のコメント監視サービスを提供している業者もあるため、万全を期したい場合には利用を検討しましょう。
SNSマーケティングを外注するデメリット
魅力的なメリットがある一方、SNSマーケティングを外注することには、次のようなデメリットもあります。
ランニングコストの増加
SNSは基本的に無料で始められるものがほとんどであるため、自社で運用すれば基本的にコストは発生しませんが、SNS運用代行サービスを利用する場合には、追加コストが発生してしまいます。
コミュニケーションの複雑化
社外と連携を取りながら進める必要があるため、慣れるまでには、コミュニケーションコストの増加による業務時間の圧迫や、レポートラインの複雑化による業務効率の低下などが懸念されます。
社内にナレッジを蓄積しにくい
自社で全ての作業を行う場合よりも、SNSアカウント運用に関する経験やノウハウが蓄積されないというデメリットもあります。
自社で担当する作業範囲と、業者に依頼する作業範囲を上手く配分できれば、デメリットを解消することも可能です。
失敗しないSNS運用代行サービス業者の選び方
依頼先を選ぶ際には、これまでの実績や専門性の高さ、見積り内容など、さまざまな判断材料があります。以下に必ず押さえておきたいポイントをまとめますので、依頼前にチェックしておきましょう。
実績
実績の豊富さは、目的を達成するための手段や戦略の豊富さであると言えるでしょう。トラブル対応や、成果が出ない場合の改善策の提案など、コンテンツの企画や作成以外のサービスにも信頼を寄せることができます。
専門性
SNSマーケティングには、専門的な知識やスキルが必要です。先述したとおり、依頼できる作業範囲は業者によってさまざまであるため、自社の希望に応えられる専門性を有しているか確認を怠らないようにしましょう。
見積り内容の明瞭さ
料金プランの詳細が明確に記載されているか、また作業範囲に対する料金設定は適切であるかを確認するようにしてください。また、どこまでがサポート対象範囲で、どこからがオプションとなるのか、料金が加算されるポイントも見落とさないことが大切です。
サービス対応力
業者とのスムーズなコミュニケーションは、SNSマーケティングの成功に欠かせません。特にSNSアカウントの運用代行においては、業者とのやりとりが頻繁に行われるため、連絡の取りやすさとレスポンスの速さが重要です。
発注後のトラブルを防ぐためにも、契約期間や料金体系など、不明点には説明を求めることが大切です。
まとめ
今回は、SNSマーケティングを外注する際の基本知識について解説してきました。依頼内容によって費用は異なりますが、まずは安い価格帯から始め、徐々に自社のスキームを構築していくのも良いでしょう。
基本的に自社で担当できる作業範囲が多いほどコストを抑えられます。以下の記事でSNSマーケティングの具体的な始め方を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。