動画撮影のために揃えたい機材【ジンバル編】|初心者向けのおすすめ製品9選をご紹介します
これから動画撮影用の機材を揃える初心者の方におすすめなのが、手ブレを補正して滑らかな映像が撮影できる「ジンバル」。安定した映像が撮影できるため、最初に揃えておくと便利なカメラ周辺機材です。
現代では、SNSに投稿するショートムービーの撮影にも使われることが多く、スマートフォン用の製品ラインナップも豊富になりました。
撮影する機材によって適したジンバルがあり、搭載されている機能もさまざまです。
そこで本記事では、動画撮影用のジンバルに関する基本知識を解説するとともに、初心者向けのおすすめ製品をご紹介します。
動画撮影用のジンバルとは?
「ジンバル」とは、軸基点で物体を回転させる台のことです。カメラやスマートフォンで動画を撮影する時に、手ブレを補正する機材であり、台を回転させることによって、常にカメラを垂直・水平の状態に保ちます。
「ジンバル」と「スタビライザー」の違い
ジンバルと同じようにブレを補正する装置として「スタビライザー」があります。
同一視されることが多いですが、両者の違いは、回転台が搭載されているかどうかです。
回転台のことを指すジンバルはスタビライザーの一部であり、スタビライザーはその土台となる、重りを使った安定化装置のことを指します。
双方ともに機械式と電動式がありますが、現在は高い補正力を備えた電動式が主流であり、Bluetooth接続でカメラやスマホと連動できるモデルもたくさん登場しています。
近年では、カメラとスマホ兼用のジンバルもトレンドです。
動画撮影用のジンバルの種類
ジンバルには、ハンドヘルド型・ボディマウント型・ショルダーマウント型の3種類の形状があります。使用目的に合わせて、適切な形状の製品を選ぶようにしましょう。
ハンドヘルド型
片手で持つタイプ。軽量でコンパクトな製品が多く、VlogやSNSなどの用途で、手軽に動画撮影したい場合におすすめです。
ボディマウント型
身体に取りつけるタイプ。サイズ感が大きいため持ち運びは大変ですが、臨場感あふれる本格的な動画撮影が可能です。
ショルダーマウント型
肩に背負うタイプ。ボディマウント型と同様に両手が空くため動きやすく、手で持つより負担も少ないので長時間の撮影におすすめです。
回転台の軸の数によって安定性が左右されます。1軸は水平方向のみ、2軸は水平と垂直方向、3軸は全方向のバランスを取るタイプです。
動画撮影用のジンバルの選び方
ジンバルは、撮影機材や利用シーンなどに合わせて選びましょう。購入の際には、以下のポイントをチェックしてみてください。
撮影機器
ジンバルには、カメラやスマートフォンなど、製品によって対応する機材が異なります。複数の機材で撮影する場合には、兼用タイプがおすすめです。
バッテリー駆動時間
撮影する動画の尺や画質によっては、バッテリー駆動時間も考慮する必要があります。長時間の動画や4K/8K動画を撮影する場合には、特に注意してチェックしておきたいポイントです。
接続方法
デバイスとの接続方法には、Bluetooth接続(電池式または充電式)、もしくはUSB-typeC端子などを使った有線接続があります。
付加機能
追尾機能やスローモーション機能など、便利な付加機能を有する製品もたくさんあります。製品によって搭載する機能は異なりますので、事前によく確認しておきましょう。
カメラの向きを自在に変えられるほか、ズームやフォーカスも思いのまま操作できる「トリガー」、「ジョイスティック」も備わっていると便利です。
【機材別】動画撮影用のおすすめジンバル9選
ここからは、おすすめのジンバル9選をご紹介します。各製品の特徴やスペックをまとめましたので、ぜひ購入時の参考にしていただけますと幸いです。
一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ用
一眼レフカメラ・ミラーレスカメラでの動画撮影に対応するおすすめのジンバルです。
DJI 『RSC2』
カメラ用ジンバルも展開する中国のDJIは、ドローンで培った姿勢制御技術を応用しています。
バッテリー駆動時間は14時間と大容量ながらも、本体の重量は1.2kg、耐荷重は3kgとなっており、携行時は小さく折りたためるのがうれしいポイントです。
6種類の操作モードを搭載しており、正面だけではなく、さまざまなアングルからキレイに撮影が可能。ワンタッチでカメラの向きも変えられます。
特徴
- 折りたたみ式でコンパクトな収納が可能
- さまざまなアングルで撮影できる6種類の操作モード
- メーカー独自のTitan安定化アルゴリズム搭載
- 微細な動きを補正できるSuperSmoothモード対応
- ワンタッチで撮影向きの変更が可能
- 片手でフォーカスの調節が可能
製品情報
メーカー | DJI |
対応機材 | 一眼レフ、ミラーレス、コンパクトカメラ、アクションカメラ |
駆動方式 | 電動式 |
駆動時間 | 14時間 |
耐荷重 | 3.0㎏ |
形状 | ハンドヘルド型 |
DJI 『RS2』
プロ向けの撮影にも対応するハイスペックな電動ジンバルです。1.4インチのフルカラーのタッチ画面で、録画のプレビューやパラメータの変更などをスムーズに操作可能。
軽量で高強度のカーボンファイバー製で、本体の重量は約1kgと軽量ながらも、最大積載量は4.5kgと大きめのカメラも載せることができます。
NATOポートに対応しているため、撮影環境をさらに拡張できるのも魅力的です。操作性・拡張性を重視したい方におすすめの製品となっています。
特徴
- 1.4インチのフルカラータッチ画面
- 高強度のカーボンファイバー製
- 約1kgと軽量ながらも積載量は最大4.5kg
- NATOポート対応
製品情報
メーカー | DJI |
対応機材 | 一眼レフ、ミラーレス、コンパクトカメラ、アクションカメラ、シネマカメラ |
駆動方式 | 電動式 |
駆動時間 | 12時間 |
耐荷重 | 4.5㎏ |
形状 | ハンドヘルド型 |
DJI 『RS 2 Pro Combo』
本格的な動画を撮影したい方向けの製品です。パーツデザインや機能性にこだわり、本体の重量を1.3kgに抑えつつも、積載量は最大4.5kgまで対応するパワフルな仕様となっています。
本体には1.4インチのフルカラーモニターを搭載しており、画質のパラメーター調整やモードの切り替えを素早く調節できるため便利です。
USB充電ケーブルやHDMIケーブル、映像トランスミッターなどがセットになっており、一気に快適な撮影環境を整えられます。
特徴
- 1.4インチのフルカラータッチ画面
- Wi-Fi接続による映像伝送システム対応
- ジンバルや付属品を収納できるケース同梱
- バッテリーは本体から取り外し可能(予備を追加購入することにより長時間撮影可能)
製品情報
メーカー | DJI |
対応機材 | 一眼レフ、ミラーレス |
駆動方式 | 電動式(充電式) |
駆動時間 | 12時間 |
耐荷重 | 4.5㎏ |
形状 | ハンドヘルド型 |
スマートフォン用
スマートフォンでの動画撮影に対応するおすすめのジンバルです。
DJI 『OM 5』
携帯性が非常に高い小型のスマートフォン専用のジンバルです。大人気の旧モデル『OM4』から継承された磁気スマホクランプにより、一瞬でスマホを装着し、すぐに撮影を開始できるのが魅力的です。
さらに延長ロッドも内蔵され、ミニ三脚として使えるだけではなく、自撮り棒としても使用可能。
ShotGuidesによる周辺環境を自動認識する新機能では、提案されるテンプレートを参考にし、プロのような本格的な映像を撮影できます。
特徴
- 優れた折りたたみ性能で携帯性抜群
- 延長ロッド内臓
- 自撮りや高さのある撮影も可能
- ShotGuidesによる周辺環境自動認機能
製品情報
メーカー | DJI |
対応機材 | スマートフォン |
駆動方式 | 電動式(USB充電式) |
駆動時間 | 6.4時間 |
対応スマートフォン重量 | 614g |
形状 | ハンドヘルド型 |
DJI 『Osmo Mobile 6』
設定が瞬時に分かる小型ステータス確認用画面と、本体横にズームやピントを調整できるホイール搭載。
急な加速・停止・方向転換・ジャンプ時・着地時にもブレは目立たず、激しい動きのある撮影にも適しています。
インテリジェント機能や撮影ガイドも多数搭載。内蔵自撮り棒や操作ホイールなど、本体の操作性も抜群です。
特徴
- 優れた折りたたみ性能で携帯性抜群
- 延長ロッド内臓
- 自撮りや高さのある撮影が可能
- ShotGuidesによる周辺環境の自動認識
- 設定確認用の小型モニター搭載
- 安定性、追従性トップクラス
- クイック起動
- 撮影向きをスムーズに切替
製品情報
メーカー | DJI |
対応機材 | スマートフォン |
駆動方式 | 電動式(USB充電式) |
駆動時間 | 6.4時間 |
対応スマートフォン重量 | 170〜290g |
形状 | ハンドヘルド型 |
FeiyuTech 『VLOGpocket2』
中国の世界的なジンバルメーカーFeiyuTechのスマートフォン用ジンバルです。2色のカラーバリエーションがあり、コンパクトに折りたためる製品です。
重量が約272gと軽量なので、長時間の使用時も負担を感じない軽さが魅力的。
安定性が高く、手元にはジョイスティックやファンクションボタンも搭載されています。
特徴
- 優れた折りたたみ性能で携帯性抜群
- 3軸機構採用
- 軽量で長時間撮影も負担を感じない
- ジョイスティック、ファンクションボタン搭載
- 特殊撮影機能が充実
- ダブルクリックで撮影向きを切替
製品情報
メーカー | FeiyuTech |
対応機材 | スマートフォン |
駆動方式 | 電動式(USB充電式) |
駆動時間 | 9時間 |
対応スマートフォン重量 | 250g以下 |
形状 | ハンドヘルド型 |
アクションカメラ用
アクションカメラでの動画撮影に対応するおすすめのジンバルです。
INKEE 『Falcon Gimbal for Gopro』
スポーツ・アクティビティなどの撮影に便利なアクションカメラ専用のジンバルです。Go Proやinsta360、Osmoを含むさまざまな機種に対応しています。
横撮りや縦撮りはもちろんのこと、タイムラプスモード、垂直モード、立体ドリームモードなど、充実した撮影モードがあります。アウトドア好きで、普段からアクションカメラを使う方におすすめです。
特徴
- スポーツやアクティビティの撮影に最適
- 低角度からの撮影に便利
- GoProシリーズ対応
- OSMO action対応
- 充実した撮影モード
製品情報
メーカー | INKEE |
対応機材 | GoPro、Osmo Action、insta 360、その他のサイズのアクションカメラ |
駆動時間 | 9時間 |
耐荷重 | 0.2kg |
形状 | ハンドヘルド型 |
FeiyuTech 『G6Max』
カメラ&スマホ兼用の万能モデル。一眼カメラやミラーレス、コンデジ、スマートフォンも搭載できるため、気軽にVlog撮影を楽しめます。クイックリリースシステムを搭載しており、カメラの着脱がスムーズにできる設計。
また、ボタンを押す回数で撮影モードを切り替えたり、中央のダイヤルでホワイトバランス・ズーム・フォーカスを調整できるなど、スムーズなカメラコントロールを可能にしているのが特徴です。
特徴
- カメラ&スマホ兼用の万能モデル
- 3軸のロック機構搭載で手ブレをしっかり抑制
- クイックリリースシステム搭載で着脱がスムーズ
- IP64レベル(生活防水程度)の防水機能
- 9種類の撮影モード
製品情報
メーカー | FeiyuTech |
対応機材 | ミラーレス一眼、コンパクトカメラ、アクションカメラ、スマートフォン |
駆動方式 | 電動式(USB充電式) |
駆動時間 | 5時間 |
耐荷重 | 1.2kg |
形状 | ハンドヘルド型 |
MOZA『Mini-P』
Vlogをよく撮られる方、YouTuberの方におすすめな製品です。カバンに入れて持ち歩けるコンパクトさが魅力的。
最大積載量は0.9kg、コンパクトカメラやライトミラーレスカメラ、スマートフォン、アクションカメラなど幅広い機材で使えるモデルです。
バッテリーの駆動時間は最大約20時間なので、電池残量を気にせずに、一日中ジンバルを使用できます。
特徴
- 優れた折りたたみ性能で携帯性抜群
- カメラ&スマホ兼用の万能モデル
- FPVモード搭載
- インセプションモード搭載
- 充実した撮影モード
製品情報
メーカー | MOZA |
対応機材 | ライトミラーレス、コンパクトカメラ、アクションカメラ、スマートフォン |
駆動方式 | 電動式 |
駆動時間 | 約20時間 |
耐荷重 | 130〜900g |
形状 | ハンドヘルド型 |
用途と予算、好みの製品タイプに応じて、必要な機能とスペックを絞っていきましょう。
まとめ
初心者向けにおすすめのジンバルをご紹介してきましたが、お気に入りの製品は見つかりましたでしょうか。
ジンバルを最大限に活用するためには、用途や機材に合ったものを選ぶことが重要です。
より良い動画撮影の環境を整えるためにも、ぜひ本記事の内容をお役立ていただけますと幸いです。